皆さんこんにちは。
今回の不定期日記では、7シリーズのイグニッションコイル交換について書いていきたいと思います。
入庫された7シリーズはエンジンチェックランプの警告灯が点灯し、ディーラーで見てもらったところ2番シリンダー不良と診断されたとのことで修理依頼を頂きました。
ディーラーで2番シリンダー不良との診断を受けているとのことでしたが、確認のため専用テスターでディフェクトログを確認してみると、確かに2番シリンダーにミスファイヤーのログが残っています。
2番シリンダー不良は間違いないことを確認できたので、2番シリンダーのイグニッションコイルとスパークプラグの確認交換作業に入ります。
※ディフェクトログの「ミスファイヤー」だけでは、故障原因がスパークプラグとイグニッションコイルのどちらにあるのかを判断できないため双方の確認が必要となります。
まずはエンジン中央の化粧カバーを取り外します。
中央の化粧カバーを取り外すと、バンク毎に内側に化粧カバーがもう1つあることを確認できるのでこの化粧カバーも取り外します。
内側の化粧カバーを取り外すとペンシルタイプのイグニッションコイルの頭が顔を見せるので、2番シリンダーのイグニッションコイルとスパークプラグを取り外します。
これは2番シリンダーのイグニッションコイルを取り外した後の状態になりますが、ライトで照らしてもスペースも狭く且つバンクが傾いているためどこにあるのか分かり難いですね。
スパークプラグを確認したところ、摩耗は見られるものの正常であったため純正のイグニッションコイルを交換します。
左が純正のイグニッションコイルで、右が新品のイグニッションコイルとなります。新品側はボッシュ製なので見た目がちょっと違います。
新品のイグニッションコイルを2番シリンダーに取り付けます。
ペンシルタイプのイグニッションコイルは、作業効率が考えられていて脱着の際に特に工具を必要としません。
シリンダーに挿した後、頭のコネクターにコネクタを指してパチンっとラッチするだけです。
取り付け自体は簡単なのですが、エンジンが温まっている状態だとシリンダー付近は結構な熱さになっているので、火傷しないよう注意が必要です。
イグニッションコイルの交換作業が終了したら、取り外した化粧カバーを元通りに取付けます。
最後に専用テスターで記録されていた2番シリンダーのディフェクトログをリセットし、再び2番シリンダーのディフェクトが記録されないこと。そして、エンジンチェックランプの警告灯が再び点灯しないことを確認して作業は完了となります。
イグニッションコイル不良の主な原因は、エンジンからの熱の影響によるものとなります。
BMWに限らずイグニッションコイルは熱に弱いという性質を持ち合わせた部品であるため、エンジンからの熱の影響によるダメージが蓄積することで壊れます。
では、イグニッションコイルの寿命は一体どのくらいなのか?皆さんが一番知りたいところだと思いますが、これは使用状況によって変わる為一概に何年とか何万キロとかといった数値では表すことができません。
エンジンが高温になるのは高回転域での走行が真っ先に思いつくかと思いますが、イグニッションコイル不良で入庫される車輌の多くは街乗りメインという方が多いように思います。
この要因はズバリ渋滞で、渋滞時のエンジンルームは熱が外に逃げにくくこもりやすい状況であるため、高回転域の走行をしていなくてもエンジンルームが高温になってしまい、その結果としてイグニッションコイルにダメージを与えているのでしょう。
イグニッションコイル不良になると、エンジンチェックランプの点灯以外にミスファイヤーによる不整脈のようなアイドリング不調やエンジンのバラつきといった症状が出ますので、もしこのような状況の場合はBMW専門店へすぐ電話をして修理を依頼してください。
それでも故障が気になるという方は、予防対策としては壊れる前に交換するほかありませんので、定期的にイグニッションコイルを交換するしか手段がありません。
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それでは皆さん、また次回お会いしましょう!!
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